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願いを叶えてくれるこびとのピコ。 これは子どもの心をわしづかみではないでしょうか。 大人でもピコがいるといいなと思ってしまう人は多そうですね。 オムくんの視点で見るとママはうるさいと思ってしまうのでしょうがママの小言を言ってしまう気持ちもわかります。 なんでもピコの力でできてしまうのは最初は楽しいですが、おもわず「できなくしてくれ」と言ってしまうオムくんは見どころがありますね。
投稿日:2013/08/05
いまだに、ちょっと字が小さいと「この本字が多いよ〜」といってる小2の息子。 どうかなーと思いつつ借りてみたのですが 私が1の部分を読み聞かせてあげたら、続きは喜んで自分で読みました。 主人公が自分と同じくらいの男の子。何でも助けてくれる小人のいるボールペンというお話の設定が身近だったのと、話が短い章に分かれていたので読みやすかったようです。 他の方も書いてますが、「おかあさんは算数の問題をまちがうと・・」のくだりや「怒らないときはきれい」のところで笑ってました。 王様シリーズの寺村さんの作品だけあって、 この先はどうなるんだろうと思わせるストーリー展開と子供の心をつかむのがうまいですね。 私も子供のときに読んでみたかったなあと思いました。
投稿日:2009/04/27
ぼくは王様シリーズであまりにも有名な、故寺村輝夫氏の一冊です。 これ、ものすごーく、主人公のオムくんに、感情移入してしまう本なんですよね。 面白くて、強烈に印象に残っています。 むかーし昔に読んだ本って、面白いことは覚えているのだけど、結構細部が抜けてたりしますが、 この本は、「ああ、そうそう!」「オムくん次はこうなるんだよね!」と覚えていました。 オムくん、という、当時、なんでこんなヘンな名前なの?と思っていた名前の主人公が(オサムくんなんでしょうね…今頃分かりました)もう、子供の等身大というか… 欲望とかが、自分そのもの、というか… いやなもの、きらいなもの、こわいものがたくさんあるオムくん。 楽しいことばかりだった入学前とくらべて、小学校になるとやらなくちゃいけないことが格段に増えてくるので、これを読んだ小学校の頃、余計にオムくんには感情移入していました。 不思議なピカリと光るボールペンを拾ったオムくん。 これは、なんと、書けばそのとおりになる、不思議なボールペン。 「オムくんのいうこと」をなんでも聞いてくれる、こびとのピコが、出てくるボールペンなのです。 さあ、このボールペンで、オムくんはやりたい放題。 さんすうの宿題も、いやなイヌも大解決。学校に行くのがいやな時は、ピコに代わりに行って貰います。 子供のころ読んだ時は、ただただ羨ましい〜私もこんなボールペン拾いたい!でしたが、 今読むと、 「うらやましいけど、こんなボールペンがあったら、成長しないぞお、オムくん」 という気持ちも入ってきます。 オムくんのお母さんの描写がまたなんというか…。 どうして大人って、すぐに怒り出すんだろうな、とか さんすうはこわくありませんが、問題を間違えたときのママの顔がこわいのです、とか。 極めつけは、ママたちは、機嫌のいいとき、嬉しいときは、みんなきれい。というくだり。 あ…は、は、ははは…と思わず母の身分の私は、力なく笑ってしまうのでした。 寺村さんらしい、ラストも秀逸です。 また、王様シリーズでもおなじみの、和歌山静子さんの絵が、懐かしく、自分が読んでいた頃を思い出させてくれます。 そう、金のボールペンを家やなんかで見かけたら、「ピコ?!」なんて、思っていたあの頃なんかが…。
投稿日:2006/09/27
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