ナビで取り上げている杉浦さやかさんのインタビューを読んで、すぐ探してきました。
本を開いたとき、
「このこ、おかあさんなの?」
という、導入の一言でこちら(読み手)の心をつかまれました。
こちら側(読み手側)からははっきり見えないアルバムの角度が憎い!『え〜、どれどれ、どんな写真なの?』と、気になるじゃないですか。
すると次のページには大きくその写真が描かれているんです。
杉浦さんのインタビューには、各時代の背景描写にとても気を使われたと書かれていました。
気になって、それぞれの時代のページを何度もめくって読んでしまいました。
なるほど、それぞれのお店の作りや、あかあさん・おばあちゃん、そのまたおばあちゃんたちが時代と思にちょっとずつ違うところが面白かったです。
この本で一番気に入ったところは、
「おかあさんのこどものころって、いまとなんだかちがうのね」という女の子の問いに対して、
おかあさんが「そんなことないわ。たいせつなことはすこしもかわっていない。そらはあおくて、くさはみどり。……」と答えるやり取りのシーンです。
なんだか心がほっとなりました。
遠目は聞くと思いますし、本のテキスト(字)もとても読みやすい大きさと太さです。
でも、どちらかというと何度も読み返して見比べて見てほしいので、読み聞かせで使うより、ブックトークなどで紹介して、各自で読んでもらうほうがいいかなと、思いました。