子どものいない老夫婦がお宮さんで赤ちゃんを授かりました。
「ゆき」という名をつけかわいがって育てました。
ゆきちゃんは元気いっぱい大きくなりましたが
暖かい春になると元気がありません。
村祭りの晩、友達たちと焚き火のとびくらべっこをすることになり・・。
以前に読んだ「ゆきむすめ」にそっくりの内容だったので息子は驚いていました。
あと書きによると、昔の人々は豊かな自然の恵みも恐ろしい災害も
すべて自然の神や精霊によるものだと考えていました。
冬の精霊が夏になって自然に帰っていくという発想からこのようなお話しが生まれたようです。
火を飛び越すことは身体を清め無病息災を願うもので
あることも記されていました。
国が違えど、人々の思いが共通だったので、
このお話しが伝わっているんだなあと思います。
この作品では、「また雪が降ったら、(ゆきちゃんに)会えるんやろか?」
と最後にみなが言っているのが印象的です。
ゆきちゃんという名と、「ゆきんこ」という響きがとても親しみを感じさせました。
和紙のちぎり絵もとても素朴でロシアの「ゆきむすめ」とは違った雰囲気が味わえます。
ぜひ読み比べてみてください。