「てのひらむかしばなし」シリーズは、ずいぶんお世話になりました。
全ページ試し読みの中に、読んだことのないこの作品があったので、読んでみました。
このおじいさんを笑えないなぁ〜って、思いました。
私も、もし、はなたれこぞうさまを託されたら、欲張っちゃいますね〜。
欲張った末に横着になって、「はなたれこぞうさま どうぞ ごじぶんで
えびなますを つくって たべてください」なんて、恐ろしいことを言ってしまいそう。
売れ残りとはいえ、竜神様へ薪を差し出す優しさが、貧しかった頃のおじいさんにはあったのに、・・・・・・。
ここまで、裕福になれば用済みと、おじいさんは・・・・・・。
はなたれこぞうさまが、最後にくるっと振り返り、おもいっきりはなをすすりあげたシーンは、やはりみんな大爆笑でしょうねぇ〜。
長谷川先生の島根県の方言なのでしょうか?
とにかく言葉の響きが温かいです。
みずは かわかみから どうらら どうらら・・・・・・ながれてきて,
こめびつに ずわわ ずわわと こめが あふれでて・・・,
さかなが なんびきも ぴんこ ぴんこ、でてくるわ・・・・・・
など、特に状態を表す擬音が、聞き慣れぬものながら、しっくりきます。
ストーリーテリングで、語ってみたいとも思いました。