作者のクエンティン・ブレイク自身が描いているので、
そのソフトで優しい色合いが、物語全体のイメージを暖かい印象にしてくれている気がしました。
物語って、出だしの部分で読み手の興味の大半は持っていかれると思うのですが、
このはじまり方は面白いですよ〜。
“むかしむかしの なつのはじめの あるあさのこと、……
「スナッフ! スナッフ!」
スナッフってだれ? ”
読んでいて思いましたね。誰って、誰!?
スナッフは主人公の男の子で「騎士見習い」、スナッフを読んでいるどこかとぼけた表情の太ったおじさんは、サー・トーマス:一応「騎士」でも、位的なものは日本でいうところの「傾きかけた旗本」の武士ってかんじでしょうか。
あまりお金がないけど、人柄の良さそうなところが要所要所に垣間見えて、個人的には好きなタイプでした。
サー・トマスとスナッフとのやり取りも楽しかったです。
文字は普通の絵本に使われているものより大きめで、読み手にやさしいです。