数年前に購入し、その美しさにすっかり魅了された本です。
雨はどちらかというと晴天に比べてマイナスのイメージを持たれがちなものかと思います。大雨は災害を引き起こすことさえあります。
しかし、雨は大切なものです。
その大切な雨が人格を持ち、女の子と触れ合うストーリーは、とても素敵です。
「あめって やさしいのね」「あたし あめ だーいすき」とつぶやく女の子。なんて温かい台詞でしょう。
しっとり静かな美しさを感じます。
ストーリーのみでなく、もちろん、絵がとても美しいです。この東欧のおしゃれな画風が好きな大人は大勢いるのではないでしょうか。
アーティスティック過ぎて、子どもの好みは分かれるかなと思います。表紙の、大きな目をした雨の姿をちょっと怖いなと感じる子がひょっとしたらいるかもしれません。
しかし、心配ご無用です。先に書いたように、とても温かく、優しいストーリーですから。ちょっと怖いなと最初は思った子も、この雨って優しいのだなと感じてくれると思います。
年少さんの読みかたりへも何度か持って行った本です。
梅雨の時期にしっとり静かに楽しむことをおすすめします。