ウソはドロボウのはじまり。
ウソツキはエンマ様に舌を抜かれるぞ。
リュウは毎日ウソをついてしまう。
良く考えると、自分でついたウソを数え上げられるのも素晴らしい。
素晴らしいというか、とても哀しい人だ。
自分のついたウソで悔やんでも…、気づいたらウソのウワヌリなんてことにもなって…、自己嫌悪。
とは思うが、リュウのついたウソは、自分を守るためだったり、人のためだったり。
前の方は、自分の弱さだから後ろめたい。
ツヨシから自分の身を守るために、ついウソが出てしまう。
そして、となりのユカリさんに軽蔑されてしまった。
リュウは強くなりたいのだ。
人のためについたウソ。
人を守るためについたウソ。
これも悪いことだと言ってしまったら可哀そう。
ウソのかたまりのようなオカマのバブちゃんの登場はとても強烈です。
自分の生活がすべてウソだというバブちゃんが「自分にウソをついちゃいけない」という名言をいったけど、バブちゃんの生き方はどうなの。
お母さんにしてもウソをつくじゃないか。
というわけで、この本にはウソがいっぱい出てきますが、ウソツキの本ではないのです。
丘修三流の「ウソも方便」的話ですね。
ほろ苦く読み終えました。