タイトルページに片足で立つグースの写真があります。
この本が実話だと分かったとき、この実話絵本はとても感動的な作品となりました。
ある朝、私は片足がちぎれそうになっているグースを見つけました。
その足は次の日にはちぎれてしまっていて、一本足になってしまいました。
誰がこんなむごいことをしたのでしょう。
一本足のグースは歩くことも、足元のエサをとるためにかがむことも、泳ぐことも、飛ぶこともできません。
そして仲間はずれ。
私はグースを一生懸命応援します。
「野生の鳥は飼うことができない」、「自分で強くならなければ生きていけないんだ」と親に言われたから、応援するしかないのです。
グースが歩くようになりました。
グースが泳ぐようになりました。
グースは仲間と一緒に行動できるようになりました。
グースは強くなったのです。
感動!!
そして、ある日グースはいなくなります。
翌年、あのグースが伴侶を連れて帰ってきました。
赤ん坊が生まれました。
またまた感動!!!
この絵本の発信していることはとても大きいのです。
自分のそばに片足の鳥がいたら?
自分のそばに障害をもった友だちがいたら?
重ね合わせていくと、自分の心への問いかけになります。
その中で、周りの応援もさることながら、自ら強くなることの重要さを強く訴えられました。
ホーリー・ミードのコラージュ手法の絵が、効果的かどうかについては自分は疑問をもつのですが、この絵本にインパクトを加えたことは確かだと思います。