日刊イトイ新聞に、この絵本の翻訳のエピソードが詳しく掲載されています。
訳は、矢野顕子さんです。
リトル・ドッグ・プレスの大泉有紀さんが訳をどうしても矢野さんにお願いをしたいと思った時の背景がわかりますが、奥の深いエピソードに感銘してしまいました。
確かに、この絵本の舞台のニューヨークのその時に、在住していた矢野さんでなければ、この訳には辿りつかなかったと言えるかも知れません。
お話しは、9.11に引退していた消防艇ハーヴィが活躍するという実話に基づいています。
でも、9.11は決してメインのお話ではなくて、消防艇ハーヴィの軌跡とまわりの人間模様を描いた作品です。
人の歴史を考えさせられることは間違いないと思います。
そして、絵の迫力は凄いものがあります。
特に、9.11のその瞬間と消防活動の頁は、見る者を圧倒する力が漲っていると思います。
まさに大人の絵本と呼ぶに相応しい一冊です。
ニューヨークに行ったら是非消防艇ハーヴィを見てみたくなりました。