あべ弘士さんの絵による「はやさ」を扱ったかがくのともの4月号です。
うさぎはかめよりもはやい。それよりもはやいのはカモシカ。そしてチーター。バショウカジキ、ハリオアマツバメ、しんかんせん、ジェット機…おと、…ひかり…。はやいものが次々と紹介されます。だからはやさ比べのかがくのとも、と思ってしまいますが、最後は…。この結末が素晴らしい。講演会であべさんご自身に読んでいただいたのですが、思わず涙があふれました。
平素大事にしなくてはと、わかっていたはずの「想像力」。
想像力が豊なものとなるには、幼い頃からの様々な経験が必要となります。大人が危険を取り除くのではなくて、子ども自身が察知して回避する力も想像力でしょう。こういうことを言われたり、やられたらいやだと考え、だから自分は嫌だったことを言ったりやったりしないと考えるのも想像力ではないでしょうか?
ドイツに行くには飛行機に乗って約8時間かかりますが、何回も行っていることで、一瞬にして私はドイツの友人の家に行けます。「にんげんはそうぞうりょくのつばさをつかえばいっしゅんのうちにいくことができる」のです。
子ども達の豊かな想像力のねっこを育てるためにも、いい絵本の読み聞かせをたくさんしてあげてほしいと思います。