どこまでも続く地平線を目の前にして、心が解放されました。
葉祥明さんの絵の素晴らしいところは、
まるで自分も、絵の中にいるような感覚になれるところだと思います。
こんなきれいな地平線を見られる場所は近くにありませんが、
この絵本の中へ入れば いつだって 広い大地に立って深呼吸する事が出来るのです。
羊の群れを遠目に緑の匂いを嗅いで、潮騒に耳を澄まし、子どもの気持ちに戻って白い灯台に近づいてゆく…
この場面が、特に大好き。
懐かしいような、ちょっと切ないような…。
初めて来る場所のはずなのに、
カモメの声と潮の匂い、灯台のザラザラした壁まで知っているような気がしました。
うーん、これは不思議な体験…。
久しぶりに、絵本の中へ入り込んで冒険する事が出来ました!
読み終えた後、心を風が通り抜けたような 清々しい気持ちになれる絵本です。