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やさしくてうつくしくてかなしい物語ですね。鬼というと桃太郎や一寸ぼうしのように豪快で悪いイメージのものですが、このおにたのぼうしのおにたは鬼にうまれたがゆえに住み慣れた家を転々とするしかないのですね。病気のおかあさんを持つ女の子も、けっして悪気があったわけではなく、子供らしい無邪気さで節分のまめをまいてしまうのですね。 子供の本にありがちなハッピーエンドに終わるのじゃなくて、絵本を閉じた後、節分の夜涙を必死でこらえているおにたの後ろ姿が目の奥に見えます。 岩崎 ちひろ先生の絵もこの絵本にあっています。他の先生が描いたらこの絵本の魅力は半減したと思います。 高度経済成長と昔の慣習とのはざまにできた本ですね。
投稿日:2009/10/16
泣いた赤鬼には青鬼という仲介者がいてくれましたが、 おにたはひとりぼっち。 ニンゲンへの想いは完全に一方通行で、 最後まで誤解されたままですが、 神様だと思ってもらえたのがちょっぴり救い、なのかなぁ。 思い込みのある相手との交流はかくも難しいのですねぇ。 OO人だからとかOO教徒だからとか、 「鬼」以外にも、決め付けてることの多さに慄然とさせられます。
投稿日:2008/12/24
小学校の教科書に出てくる絵本です オニというとだいたいは人間に悪さをすると思われます でもおにたは人間を助けてあげる優しい鬼 子供もおにたと同じように 何も悪いことををしていないのになんで 悲しいめに合うんだろうと思います 小学校低学年の子供達はおにたの優しい気持ちに 気づいて、表情は真剣になります 岩崎ちひろさんのやさしい絵のタッチが よけい哀愁を漂わせてきます おにたは黒い豆になってしまったのか また誰かの家に行ったのか 子供達も少しだけ想像してもらえたでしょうか?
投稿日:2007/09/23
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