小学生の児童をモデルに、構音障害、吃音、口唇・口蓋裂、難聴、言葉を組み立てるのが苦手なケースの具体例、対応例、仕組みを紹介する絵本。
言語障害は言葉を話す働きをする様々な臓器や体の仕組み、脳の機能などを理解するところが大事だとわかった。どの場所に、どんな問題がおきるかによって、いろいろ違ってくる。
私は耳の聞こえない人や難聴の人と交流している時、聴覚障害の種類が「伝音性」「感音性」と2種類あることを知った。この絵本では、発音の仕方や口の形、音の理解の仕方など、いろんな形の言語障害があるとわかり、更に理解が深まった気がする。
ただ、この情報は子どもの頃に是非とも知っておきたい。
具体例で示されている小学校生活上の問題は、実際に見聞きした覚えがあるし、意味も解らず「舌ッたらず」とか「しゃべり方がへん」とか言っていじめたり、偏見をもったりしていた。わざとやっているのか、何なのか理由がわからないと、「みんなと違う」子は排除されたりする。不幸なことに私の育った地域は、障害や病気に対する理解がなく、ちょっとした違いでいじめられたりしていた。
今は障害や病気などについて、ずいぶん情報も増えたし、意識も高くなっている。当事者がアピールすることも増えたと思う。
もっと理解が深まり、誰でも住みやすい社会になって欲しいと思う。この絵本に書かれているような配慮が、普通にできるような学校や職場があたりまえになりますように。