子どもが大好きなりんごのお話です。りんごの木が「おもたいよう」と泣いたり、りんごの実が「わたしをたべて」ところころ、はねあがって転がりだしたら・・・・。
りんごがおしゃべりしたり、感情を表したり、大人にはちょっと想像がつかない内容なのですが、もしかするときれいな心を持った子供たちには、このりんごの声が聞こえているのかもしれません。
ハナコちゃんに手伝ってもらって、下に落ちたりんごの実は、くまさんやうしさんに食べられたり、あかちゃんの離乳食になったり、おいしそうなアップルパイになったりします。
この絵本を見ていると、りんごは食べられることをとても喜んでいるようです。食べられてかわいそうと思いがちですか、りんごにとっては、「おいしい・おいしい」と食べられることは、案外幸せなのかもしれません。
「ころころ びゅーん ころころ びゅーん」「わたしをたべて! わたしをたべて!」
本当にりんごの声が聞こえてきそうな絵本です。