主人公の男の子が「宝島」を読んでいたら、海賊になりたくなって空想の世界で遊ぶ…、というお話。王様、兵隊、お姫様が登場します。ほとんど絵だけで文字の少ない絵本です。海賊は米国でも小さな子供たちに人気のあるキャラクターですが、なぜかこの作品ではしっくりきませんでした。息子はガイコツマークに喜んでいましたが。
歓迎したくなかった場面は、兵隊4人が主人公に銃口を向けているところと、絞首刑台に向かう主人公に王様が「つるせ!つるせ!」と叫んでいるところ。友人はこの絵本を子供に読んだところ「首吊りってなあに?」と質問され、返答に窮してしまったそう。武器は確かにリアリティーで、子供たちから隠せるものではありませんが、こういう題材にはもうちょっと敏感になって欲しいと思います。ピーターパンにも海賊は登場しますが、こちらは教育機関の目が厳しいので、どういうところまで表現していいのかしっかり監査の目が入っています。雑誌で推薦されていたので購入したのですが後悔。海外だと実際に手に取って購入できない点がつらいところです。(それ故、翻訳絵本ばかりになってしまう傾向あり。)
これは大人のファンタジーであって、子供の視点は入っていないと感じています。最後に主人公の男の子はお姫様を現実世界につれて来て、そのお姫様がお茶くみしてるんですよ。何か変と思ってしまいました。