・・・家にもいろいろあります。
ちょっとさわれば飛んでいきそうな家。
なかなか飛んでいかなさそうな家。
「家は飛ぶもの」前提にお話が始まります。
フランスの立派な家に暮らす4人のきょうだい。
お父さんとお母さんのお留守に、「してはいけないこと」やり放題!
なんでもかんでも分解して、とにかくモノを大切にしないのです。
おじいさんや乳母のいうことなどききません。
(おじいさんはいつも眠っているのですが・・)
あまりの傍若無人さに、とうとう家中のモノたちが怒り出し、
懲らしめてやろうと相談を始めます。
じゅうたんが4人を乗せたまま、凄いスピードで空高く飛び回ります。
誰が、どうやって助けに来てくれるのでしょう?
それとも子ども達はこのままずっと、寒さと空腹に耐えなければならないのでしょうか。
ファンタジーというのか、冒険というのか。
家が飛んでも、時計がおしゃべりしてもいいのです。
しかし、全体的な設定がリアリティーに欠けている気がします。
リアリティーがあってこそ、空想の世界に浸れると思いますので、
なにかスッキリとしない気持ちで読みました。
子ども達を思いやり、特に赤ちゃんを心配するところはちょっとホッとしました。
タイトルも、「飛んでいった家」として欲しかったです。
子どもの本ですから、固有名詞以外は正しい日本語表記をして欲しいと思います。
少し辛い評価になりました。