月のきれいな秋の夜にかわうその3兄弟が魚を捕りに行く話です。
全部、擬態音で書かれています。
まったく中身も知らずに読み始めた時は、秋の夜の静けさや虫の音の描写に
うまいなぁと魅惑され、読み進めていくと、
「へ? ひょっとして、もしかして、この本は文が無い?!」と気付き....
やっぱり最後まで文は無く、そして「へっへ〜!!」が読み終わった時の感想でした。
面白い本だと思います。
特に、大かわうその漁をする時の睨みの顔が気に入りました。
また、3匹の大きさによって、動く時の音の違いや、捕れる魚の量が違うところが
笑いを誘います。
そして、小かわうそのなんて謙虚なこと!
大かわうそが大漁だった魚を全部一人で食べてニンマリしている横で、
たった1匹の魚を満足そうにたいらげます。
みんな違ってみんないいってことかな?!
その小かわうそにも、あの大かわうそのように大漁となる日がやがて来るのかな?
作者あべさんの経歴を拝見して、あべさんのかわうそに対する愛情を
感じる絵本でした。
今度、動物園でかわうそを見かけたら、この話を思い出すことでしょう。
2・3歳くらいからでも十分に読んであげられる本だと思います。
スっと読める本なので是非一度読んでみてください。