第16回日本絵本賞の読者投票をしようと思って、候補24冊の中にあったこの本を
どんな内容の絵本かな?と図書館で借りてみました。
ヤマダさんという人が、ある日、ふと気付くと孤独で誰も何も自分の周りにはないこと
に気付きました。それで、“庭”に出てみることにすると、過去に会った色々な人や
物たちに遭遇し、活力を取り戻し、過去に抱いた夢を再挑戦をするいう話を、ちょっと
漫画ぽく描いてある絵本でした。
何年も長い間、ただひたすらに我を忘れて仕事一本で働いてきた人が、何かをきっかけに
糸が切れてしまい、ふと気付くと、自分の周りには何もなく、孤独感に陥ることってよく
聞く話ですよね。
でも、本当に何もないのだろうかと思って、振り返ってみると、結構、色々なことをして
いたり、色々な人々と交流していたりして、却ってビックリしたりします。
そして、自分は一人ぼっちって思っていたのに、本当はあの時の仲間達は、声がかかるのを
ずっと待っていてくれた... そんな状態に陥っている人へ、ふとプレゼントしたい絵本でした。
最後にヤマダさんが言う「だれにだって庭がある」という言葉の“庭”って、もっと明瞭な
言葉に置き換えると何だろう、と何となくイメージでしか掴めていない自分がちょっと
もどかしいです。 自分が培ってきた土壌ってことかな?!
私は個人的には、どちらかというと、話にスパイスがきいていたり、何かを問いかけられる
感じの絵本が好きなので、この評価になってしまいました。
でも、とても素敵な絵本だと思います。別名『回顧のススメ』です!