読み終わって、ふわーっとした、何かもやに包まれたような気持ちになりました。美しい、心が洗われるような絵を楽しむ絵本である一方で、とても哲学的な絵本でもあると思いました。
それぞれの月の夢の中で、美しい場所に暮らす小さな生き物たちは、それぞれが果てしない夢を見ています。
それは、傍目にはないものねだりのようにも、少し贅沢な悩みのようにも思えるものもあります。
でも、今の場所に安住するだけでなく、もっともっとと夢を追い求めていくことが、「生きる」ということなのかと、おぼろげに感じました。
すぐに答えが見つかるわけではないけれど、夢見ることが夢をかなえるための第一歩なのかな、とも思います。
美しいだけではなく、なかなか深い絵本でした。おすすめです。