「大家さんと僕」の作者矢部太郎さんの姪御さんの作品。イラストは矢部さんのお父さんというから、つくづく遺伝による才能というのは存在するのだなと思いました。
表紙も含めて、表現が良い。
「そんなことで泣かないの!」
だいたい、どこの親子でも展開される会話ですよね。
でも、私は「そんな子は、きらいだよ!」と子供を丸ごと否定する母親の言動が理解できませんでした。
泣いている顔を私に見せないでよ、というのはこの親が全く同じタイプの子供時代を送っていて、プライドが傷つくからなんでしょうね。
別に泣いてもよくない?
床にひっくり返って大暴れして、何かを壊して人に迷惑かけたりしなければ。
子供が泣いていたら、「あら〜、泣いちゃった〜」と見た儘は言うけど「泣くあんたは嫌い」だと思ったことはないなー。
これを読んでいたうちの子供は始終「しーん…」となっていました。
親に嫌いだ、と言われている話なんて嫌だな、と悲しく思っているのか、泣いたっていいじゃん、とイラついているのか。
「また読んでほしい」という作品かどうかはまだわかりません。