大人は毛嫌いするけど、子どもには妙になつかれる人って、たまにいますね。大人はその人のありのままよりも、外見とか社会的な位置とかを見てしまうけど、子どもはその人そのものを見ることができる。深読みかもしれないけれど、そんなメッセージをこの本から感じました。
となりに魔女のマジョンナさんが引っ越してきます。一見すると分からないけど、よーく見ると、やってることは魔女。子どもたちと仲良く遊んでくれて、ときどきびっくりする魔法を見せてくれます。だから子どもたちは、マジョンナさんが大好き。
でも、近所の大人は「魔女」っていうだけで「出て行け」というのです。そんな大人たちに激怒したマジョンナさん。魔法をかけて、うつくしいおひめさまと王子さまにしてしまいます。大人たちは幸せそうに帰っていきます。
自分たちもおひめさまと王子さまにして、と頼む子どもたちに、マジョンナさんが言うことばは・・・?
西洋では象徴的な存在である「魔女」の姿を借りていますが、もっと幅広いテーマに通じる本だと思いました。