新刊で出ていた時に本屋で一度立ち読みをした本でした。そして、つい最近、「ああ、また読んでみたいなぁ。子どもに読んであげたいなぁ。」と思い、題名の男の子の名前は不確かにしか覚えてなく、「ってよんでみた」だけを覚えていたので検索して探し出しました。
「ひっこししても いいかしら?」なんて、だれもきいては くれなかった。
「ちっとも しんぱいいらないわ」って いわれただけ。
しんぱいなときにかぎって、かならず そういわれる。(本文抜粋)
この文にノックアウトされた気分でした。子どもの気持ちが本当によく描けているなと思いました。そして、その後に続く、
ぼく、かあさんじゃないから、ひとまわりするだけで、ともだちができたりは
しないけれどね・・・・
そして、「ネビル」とつい叫んでしまう男の子。
ウチの息子は、ここまで来た時に、「ネビルって誰? もしかして、その男の子の名前?」と聞いてきました。そのまま、ずっと話の展開を聞き続けた息子は、最後に安心したようでした。
とても、子どもの不安な気持ちがよく描かれていて、そしてひょんなことから友達が出来るという安堵感、新しい場所に移動することに不安を感じている子だけではなくて、今、友達がいなくて孤独を感じている子どもにも、是非、読んであげたい本です。よい話でした。