真っ赤な帽子を被った可愛い女の子の表紙の絵に思わず引きつけられます。
「ゆきのひのたんじょうび」は、冬に誕生日を迎えるお子さんに、読んであげてほしい絵本です。
淋しさや不安、愉しさや期待など、小さい子どもが言葉にできない混ぜこぜの気持ちが、柔らかい絵と文で伝わってきます。
とても温かい気持ちになれる絵本です。
1918年生まれの作者は、生来の才能に加えて弛まない努力の末に、「モデルなしで10ヵ月と1歳を描き分ける」と評された観察力とデッサン力を得たと言われています。
「おふろでちゃぷちゃぷ」、「おやゆびひめ」、「戦火のなかの子どもたち」などの絵本の人気は未だ衰えず。
練馬区石神井にちひろ美術館・東京、長野県の北安曇野の松川村には安曇野ちひろ美術館があり、訪れたことがある方も多いでしょう。
安曇野ちひろ美術館は、松川村営の安曇野ちひろ公園の中にあり、自然の中で子どもと1日中楽しむことができます。いわさきちひろのイラストを挿し絵に使った黒柳徹子さんの自伝的エッセイである「窓際のトットちゃん」を記念した公園もあります。
美術館内のカフェは、オーガニック食材を取り入れたメニューが充実。とても美味しくお薦めです。ワインやビールもありますよ。
私は、若い頃までは、ちひろの絵は一見ほわっとしているだけに見えて、あまり好きではありませんでした。
しかし、自分に子どもができて、ちひろが愛情深く子ども達を描き続けた事が理解できるようになり、とても好きな絵本作家になりました。
「ゆきのひのたんじょうび」は、ちひろの絵本の中で、私が一番好きな絵本です。
2月生まれの娘にずっと読み聞かせてきた、思い出深い絵本です。
最近の絵本ナビでは品切れが続いているようです。とても残念なことです。