主人公のジョンくんは、カピバラです。
そう。
心穏やかでほとんど怒らない、動きもゆっくりなカピバラです。
そのジョンくんが、あることに心を奪われました。
ジョンくんが住んでいる村では、月に一度、旅するおサルさんのお話会が開催されます。
そのお話会で、ジョンくんは’ゆめのようなたべもの’の話を聞いてしまったのです。
’ゆめのようなたべもの’は、
くものようにふわふわしろくてとろけるようにあまーく、おひさまのようにげんきなあかであまずっぱーい、おつきさまのようにかがやくきいろでしっとーり
しているそうです。
おまけに、
ひとりよりだれかとわけあってたべると、もっとしあわせになっちゃう
のだそうです。
ジョンくんは、そのことが頭から離れません。
とうとう、’ゆめのようなたべもの’を求めて、旅に出たのです。
さて、’ゆめのようなたべもの’とは、いったいなんでしょう?
そして、ジョンくんはそれを食べられるでしょうか?
この絵本は色鉛筆で描かれています。
ジョンくんは、たいてい目をつぶっています。
全体的な雰囲気が、とても穏やかなのです。
でも、ジョンくんといっしょに旅をする〇〇と〇〇が、とってもスパイシー。
この絵本は、ほのぼのだけではありません。
ぴりりとしたスパイスが加味されて、ちょっとした危険をはらんでいます。
小学校低学年くらいまでのお子さんに、お勧めです。