もうなかないよ、クリズラ(冨山房)
きみとぼく(文溪堂)
谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語
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母親が一心につくってくれた真っ白のシャバットドレス。 重い荷袋を背負う老人を助けて、後ろから押してあげたところを読みながら その後のことを誰もが想像したでしょう。 でも当の本人は、気づかなかった。 子どものこころは、本当に無垢、真っ白そのものです。 お星さまでなく、お月さまがその汚れを洗ってくださる… とても予想外でしたが、いい話です、銀色に光るドレス。 仏さまの肌や衣は、金色にひかるそうです。 遠い神さまに、ハンナは見守られているのでしょう。 アイタン画伯の姿勢に、とても感銘を受けました。 ストーリーに媚びず、自画に驕らず、見るものの想像力を 豊かに引き出す魔法の絵のようです。 良書に、感謝。
投稿日:2015/05/22
おかあさんが作ってくれた新しい白い服を汚したくないハンナ。おじいさんのお手伝いをして服を汚してしまったハンナは、悲しくて泣き出してしまいました。でも、おじいさんのお手伝いをしたことをちっとも後悔していない優しいハンナが素敵です。私なら、少しだけお手伝いしなければよかったと思ってしまう気がします。とても素敵なハンナに感動しました。
投稿日:2011/08/02
月の光とかわいいハンナが印象的な素敵な絵本です。 サバス(安息日)という、日本では聞きなれない言葉がでてくるのも、なんとなく素敵な雰囲気です。 ハンナの新しい真っ白なドレスが、おじいさんのお手伝いをしたおかげで汚れてしまい、泣きじゃくるハンナ。 ここで、お月様がハンナに声をかけてくるのです。「おじいさんのおてつだいをしなきゃよかったとおもうかね?」 ハンナは「そんなことちっともおもっちゃいない。でも、かあさんがぬってくれたふくが・・・」と答えます。 もし、このとき、ハンナが「そうよ、お手伝いなんてしなきゃよかった」と答えていたら、お月様はハンナのドレスをまた真っ白に輝かせてくれたりなどしなかったかもしれないなと、考えてみたりしました。 ハンナが、お手伝いをしたことはそれは良かったと思っていて、でも、大事な新しいドレスを汚してしまったことを、無邪気に悲しんでいるのが、お月様に伝わったのでしょうね。 キラキラと輝くようなラストなので、読み終わったあと、心がキラキラしてくるようです。
投稿日:2006/04/06
サバスのためにお母さんが作ってくれたまっ白なドレス。ハンナはうれしくてうれしくてたまりません。汚さないように過ごしたのですが、炭を運ぶおじいさんのお手伝いをした後、黒い汚れがついてしまいました。悲しむハンナ……。 オラ・アイタンのイラストが好きなので手に入れました。ハンナのしぐさや表情がかわいいです。誰だって新品の服を汚してしまったらがっかりです。お手伝いをしたばかりに汚してしまったドレスを見て、ハンナは泣きました。 最後にハンナは月と会話をするのですが、娘にはここでいろいろ感じて欲しいな。汚れが落ちたのか、月の光で白く見えるだけなのか、月の魔法がかかったのか……、たくさんの解釈ができる箇所です。 娘のお友だちにハンナという子がいるので、この絵本は彼女にとって「ハンナ・ジェーンの本」になっています。明るいイラストが好きです。
投稿日:2004/01/23
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