私の記憶の中でスケートが出てくる児童文学で印象深いのは『若草物語』と『楽しいスケート遠足』です。湖や運河が凍ってそこでスケートができるということ自体、雪国で育ったことがない私にとっては未知の世界。
そして今回読んだ『12種類の氷』もスケートが出てくる児童文学のラインナップとして私の記憶に留まることでしょう。
お話の中に出てくるバケツの氷は、子どもの頃外に出してあったバケツで経験済みなことなので懐かしく感じました。ただ、息子にはそうしたことは経験させていないので、この冬ベランダに水を張ったバケツを出して経験させてみたいと思いました。
「黒い氷」というのは聞き慣れない言葉で「雪がふる前の急な寒さで氷ついた水のこと」だそうです。
そして雪が降ったらリンクを作るというところでわくわくとした気持ちになりました。
スケートをした後の荒れた表面をお父さんが茶目っ毛たっぷりに氷を整える一連の作業をする場面には思わず笑ってしまいまして。
読みながら氷を通して冬の自然を味わいつくしている気持ちにもなりました。
カバーの説明を読んでいたら、バーバラ・マクリントックの翻訳はこれで9冊目なのだとか。
バーバラ・マクリントックは大好きな絵本作家で、新刊が出るたびに楽しみにしています。
福本友美子さん、マクリントックを日本に紹介して下さりありがとうございます。