こちらは、ワタクシたちが記憶している、グリム兄弟のハッピーエンドの作品よりも、100年も前に書かれた。シャルル・ペローさんの作品に、エリック・バトゥーさん(絵)池田香代子さん(訳)の『ペローの赤ずきん』でございます(>_<)
昔のこうしたお話は、口伝えのお話をもとに、宮廷サロンで才気を競い合った貴婦人により書かれ、貴婦人たちの洗練された甘美な物語は、妖精物語(コット・ド・フェ)と呼ばれていたのだそうです。
ところが、そんな風潮をからかってやれ!とばかりに甘いばかりではなく、ちくっ!と鋭いエスプリをきかせて昔話の再話があってもいいのではないか。と考えたのが、ルイ14世の大家臣、アカデミーのお大立て者のペレーだったそうです。
今も昔も、いたるところに危険が潜んでおり、警告を発するということも昔話の役割にもなっていた様です。
ペローの結末は、グリムのほっとする結末よりも強烈な印象を残します。
ヨーロッパに様々な国の口伝えの『赤ずきん』には、むしろペローのようなアンハッピーエンドのお話の方が多いのだそうです(>_<)
イラストは、赤ずきんちゃんの赤と狼の黒が、対照的で上手く表現されていたと思いました(o^_^o)
ぞっとする結末のお話でございます。