自分だけ家族に似ていないと悩むフユと、そんなフユを愛してやまない家族との物語です。
優しいのが痛い時ってありますよね…
自分が惨めで情けなくてどんどん嫌いになってしまうんですよね…
私も家族に迷惑しかかけていないと苦しんだ時期がありました。
でもそんな時、母は言ってくれました。
「うちには病気の子だっているけど、その子も含め一人一人がちゃんと家族の役に立っているんだよ。」と。
なんだか自分が認められたような気がして嬉しくて、少し救われて。
でもやっぱり自分は駄目だと感じてしまう気持ちはなくならなくて。
自分を認めることの難しさを痛感しました。
ずっと家族の中にいて優しくされて、でもそれじゃ成長はできない。自分が何者かもわからなければフユの悩みはなくならない。
家族から離れて強くなったフユ。体も大きく狩りも上手になったフユ。
でもフユを苦しませていた悩みは、そこがどこでも相手が誰でも同じだったのです。
そうか…フユが鍛えるべきは、心の強さだったんですね
全部が似てなくていいじゃない。優しい心は家族そっくりだもの。
誰かの優しさが苦しいなんて、きっとフユが優しい証拠。
優しいひとは自分のためじゃなく、誰かのために強くなれるの。
それぞれが家族のことを想って悩んで泣いて…
すれ違ったり傷つけたり、家族って本当に面倒くさいものですね(笑)
でもだから向き合えた時、本音が言えた時、家族が大好きだと心から感じた時、自分を大切にして自分を愛してくれる家族を大切にして、やっと本当の家族になれるのだと思いました。