表紙のおじさんの、のほほんとした楽しげな姿が何とも言えないいい味でした。
挿し絵は「スプーンおばさん」シリーズの挿し絵も描かれていた富山妙子さんです。
『詩の絵本』を調べているとき、この本を見つけました。
第1刷は1970年!と、かなりの年代ものです。
後書きには出版社大日本図書の“子ども図書館”(という、この本を含め幾つかの子ども向けシリーズ)の刊行にあたってという一文が載っていて、ここに書かれている出版社の意気込みはなかなか好感度大でした。
まだロシアが「ソ連」と呼ばれていた頃のマルシャークは子どもの為の詩を始めうた、なぞなぞ小説(児童書)戯曲を書いていた方で、当時のこの国の子どもたちで、マルシャークの名前を知らない人はいなかったのではないかといわれています。
ロシアの昔話を「森は生きている」という戯曲にして子ども向けの劇にしたのは彼だそうですよ。
さて、ここに描かれている「パセナヤどおりのとんまなおじさん」はとても愉快でおっちょこちょいです。
たぶん目でみるだけより、声に出してみるともっと面白いかもしれません。