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Wonder ワンダー」 みんなの声

Wonder ワンダー 作:R・J・パラシオ
訳:中井 はるの
出版社:ほるぷ出版 ほるぷ出版の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2015年07月18日
ISBN:9784593534951
評価スコア 4.64
評価ランキング 3,318
みんなの声 総数 13
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  • たくさん想像して

     私には自信がありません。
     もし、この物語の主人公オーガスト・プルマンのような男の子がそばにいたら話せるなんて。
     オーガストは普通の男の子です。ただし、それは「顔以外」と注釈がつきます。
     オーガストは、目がふつうあるはずのところから3センチも下についています。眉毛もまつげもない。耳は穴があいているだけ。鼻はぼってり肉がついて、そこから口にかけては「とろけた蝋」のようだ。
     オーガストは生まれた時はもっとひどい状態だった。何度も整形手術を受けてきた。正式には「下顎顔面異骨症」というらしい。
    想像してみてよ、もしそんなオーガストが自分たちの学校に入学してきたらということを。
     この本を読んだあとでも、ひどいことだとわかっているが、私には自信が持てない。

     オーガストは10歳の男の子。それまでは家でママが勉強を教えていたのだが、今度普通の学校に行くことになった。オーガストは最初すごく嫌がった。もっと小さい頃はずっと宇宙飛行士のヘルメットをかぶっていたぐらいだから。
     それでも彼は学校に行く決心をした。感じの悪い同級生がいることを承知の上で。何故なら、そうではない同級生もいたから。でも、ハロウィーンの夜、信じていた同級生からも嫌な言葉を聞いてしまうオーガスト。

     それでもオーガストには彼を愛してくれる人がいた。パパ、ママ、姉のヴィア。家族ならわかる。オーガストが何か悪いことをしたわけではないということを。だから、彼らは信じている。オーガストが学校になじむことを。友だちがたくさんできることを。
     ただ、姉のヴィアだけは少し複雑。オーガストの存在を知られることで彼女もまた周りの冷ややかな目にさらせれてきたのだから。
     想像してみて下さい。オーガストのような男の子が自分の弟だったらって。
     そう、この物語を読むには、たくさんの想像が必要です。
     もし、・・・。もし、・・・。そこにはいつもオーガストがいるはずです。

     オーガストにたくさんの友達ができるかどうかは物語を最後まで読むとわかります。
     それでも、正直に書けば、私にはまだ自信がありません。

    投稿日:2016/03/06

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    4
  • すがすがしい読後感

    YAむけの読物ということだったけれど、
    大人でも十分に楽しめました。
    いろんな人の立場から、ひとつの物事を見ていくという
    よくある手法ではあるけれど、
    読み手をひきつける力もあるので、飽きません。
    なにより、衝撃的な主人公の生い立ちと
    容姿。
    絵本ではないので絵はなく、その容姿を想像することしか
    できませんが、だからこそひきつけられるのだと思います。
    ラストのすがすがしさは、まさにこの本の
    ブルーのようです。
    身体障害者を取り扱った本というような
    くくりではない、もっと広くいろんな人に読んで欲しいと
    思います。

    投稿日:2015/12/09

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    3
  • 涙なくしては読めませんでした

    この本を読み始めたころ、乙武洋匡さんの講演会に行きました。

    人と違った個性を持つことを周りがどのように受け入れていくのか?

    乙武さんの話とこの作品とどうしても重ねて考えてしまいました。

    この作品は主人公だけでなく、主人公を取り巻く人々の視点でも語られます。

    どの章も印象的ですが、とりわけ姉の気持ちが印象に残っています。

    傷ついても自分という存在を理解してくれる人を増やしていくこと、後半は涙なくしては読めませんでした。

    投稿日:2016/02/08

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    2
  • 成長とは何かを考える一冊に

    子供から大人に変わりつつある時期の子供達の世界を舞台に、
    一度も学校に通ったことのない、
    誰もが驚きで振り返って見てしまうような顔貌の男の子が初めて学校に通い始めるところから物語が始まります。

    大人でも心無い人なら、その人柄を見ることもなく、
    醜悪だと思い続けることでしょう。

    けれど登場する子供達は、
    徐々に、本当に徐々にではあるけれど、
    顔貌とその心は別の物なのだと、
    人と共に生きていく時、本当に必要なのはどんなことなのかを
    自分の心で受け止め、考えていきます。
    それが成長なのだと感じました。

    主人公のオーガストが顔貌に対しての周囲の反応について、
    諦めの気持ちを持ちつつも、
    ひねくれすぎず、悲観することもなく生きていられるのは、
    やはり両親の接し方が素晴らしかったからなのだと、
    端々で感じられました。

    見た目が普通で、何不自由のない生活をしていても、
    心が美しくなるとは限らないのだということが、
    親の態度如何でかなり決まってしまうのだということをも考えさせられます。

    子供が読んで、心の成長とはなにか、友情とは何かということを考えるとともに、
    親も読んで、子供の成長とは何か、子供の成長には何が重要なのかということをぜひ考えるためにも読んでみて欲しいと思う作品でした。

    投稿日:2018/07/03

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    1
  •  小学生の読書感想文コンクール課題図書ですが、大人が読んでも十分に感動できる名作です。

     主人公のオーガストはスターウォーズが大好きで、ダメダメグレックを愛読している、まさに「今」この同じ時代を生きている少年であるところが、物語の世界をぐっと身近にしてくれます。

     お話は、1つの出来事が1章はオーガストからの目線で、2章は姉のベラからの目線、3章は友達のサマーから・・と他覚的に書かれているので、本の厚みで敬遠してしまう子にも読みやすいと思います。

     最後は、自分も登場人物の一人になって、オーガスト達と肩を組んで歩いているような気分にさせてくれます。一緒に泣けて、悩んで、感動できる。今後、長く読み継がれるだろうと思える一冊です。

    投稿日:2017/02/22

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    1
  • 本気でお勧めします

    自分のために読みました。何度も何度も涙をぬぐいながら読了しました。
    著者ははじめ第一章だけを考えていたようですが、彼の周りの人たちの目線でぐーんと世界が広く深くなり素晴らしい本になっています。障害のある本人はもちろん、その家族もそして友人も、そのまた周りの人たちもそれぞれに考え悩み感じているんですよね。
    特に姉とその友人のパートは胸に深く深く沁み入ります。
    子どもたちには絶対よんでほしい。問題はオーガストのような障害だけではなく、すべての大小さまざまな「ちがい」に及ぶことなのだから。
    できるなら、たくさんの大人にも読んでもらいたい一冊です。

    投稿日:2016/11/05

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    1
  • 推薦図書っぽい

    こんな話、あるよね?となんとなく先が読めてしまう・・
    いわゆる推薦図書になりそうなストーリー。
    いろんな登場人物の視点から物語が進むので
    自分がこの登場人物だったら?と感想文は書きやすそう。
    悪役にも救いようのある展開だったら、もう少し話に深みが出て面白かったかな?

    投稿日:2016/10/10

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    1
  • 「Wonder(ワンダー)」まさに、この一言。

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子21歳、女の子16歳

    この作品の大まかなら筋については、ナビの紹介欄で小説家の堀井拓馬さんほか、ナビの皆さんの感想を読めばよくわかります。

    私の場合……、実は初めに何の情報もなく、ふと手にした本だったので、
    読んでいる間中ずっと、
    「なぜ、作者がこんなタイトルを付けたの?」とずっとっ気になっていました。なので、読み終わってすぐに調べました。

    この作品を作るにあたって、作者のきっかけになったのは1つの歌だったそうです。
    その歌こそ、ナタリー・マーチャントの「Wonder(ワンダー)」。
    実際、その歌を聞いてみました。
    英語は得意でないので、邦訳も読みました。
    (一番初めの出だしの部分は本の中でも紹介されています)
    歌詞の邦訳を読むと、今度はなぜナタリー・マーチャントがこんな歌を作ったのかも知りたくなりました。
    彼女は自分がボランティアでハンディキャップを追った子どもたちの施設で働いた経験から、この歌を作ったのだそうです。

    それから、「Wonder(ワンダー)」という単語にはどんな意味があるのか調べました。
    辞書によって微妙に順番が違いますが、
    “驚異、驚嘆、驚き、驚嘆すべきもの、(自然界などの)奇観、奇跡、驚くべきこと”
    ですって。
    あぁ!まさに、この作品はこの「ワンダー」という言葉1つにすべてが描かれていたんですね。

    この作品では主人公のオーガスト・ブルマン(オギー)以外にも、魅力的な人たちがたくさん登場します。
    そして、それぞれがいろいろ苦しんだり悩んだり、自分の背景にあるものと戦ったりしています。
    わたしたち読者は、それぞれ自分に一番近いと感じる人になって、オギーと向かい合うのではないでしょうか?

    ビーチャー学園のトゥシュマン先生も、格言が大好き(?)な国語のブラウン先生も素敵でした。
    パパもママも、お姉ちゃんのオリヴィア(ヴィア)も!
    オーガーストがビーチャー学園(中学)で出会った友だち達、ジャック・ウィルやサマー、エイモス、ヘンリーにマイルズ。本当にみんなすごかった。
    中でも私が一番心に残った人物は、ヴィアの小さいころからの友人『ミランダ』でした。

    全部で421ページありますが、読みだしたら止まらないこと請け合いです。
    たくさんの中学生・高校生の子どもたちに手に取ってもらいたいです。
    ちょっとジャンルは違いますが、この本が好きな人には、
    ベン・マイケルセンの「ピーティ(千葉茂樹:訳 鈴木出版)」も読んでみてください。おススメです!

    投稿日:2016/06/04

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  • 心が温かくなる本

    • こてりゅうさん
    • 40代
    • ママ
    • 栃木県
    • 男の子7歳、男の子6歳

    ラジオで紹介されていて おもしろそうだったので読みました。
    とても心があったまる本でした。
    そして親の力の大きさ、親の愛、温かさなど
    この本に出てくる親をとても尊敬するとともに、自分も少しでも近づけるようになりたいとおもいました。
    子供が中学年になったら読んでもらいたい本です。

    投稿日:2015/09/10

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  • 考えさせられる本です。

    本の醍醐味は、自分とはまた違った立場や環境の人々に想いを馳せることができるのも1つと思います。
    そしてそういう想いが、現実でも優しさや思いやりにつながっていくのかも知れませんね。
    どうしても第一印象って外見を重視しがちですが、相手を思いやる・相手の心を見てみることが大切ですね。

    投稿日:2021/08/17

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