イラストは、あべ弘士さんです。
北海道の湿原にはたくさんの動物たちが集まっていますが、毎年、その動物たちが裁判を行っているというのです。
今年の訴えは、「ヤチウグイ」たちから、『このままではタンチョウにみんな食べられててしまいます!』だから、たんちょうは「悪代官だ!」というものでした。
タンチョウのいい分、ヤチウグイのいい分、それぞれに正当性はあります。
裁判は続き、いろいろな証人や弁護士が登場し、議論がなされ…、結局、タンチョウを悪代官といわせたのは、人間たちのせいだということが判明します。裁判官のカラスのなき声で、裁判は終わりを告げますが、この絵本から伝わってくる人間の『自然への干渉問題』については、これから、この絵本を手にした子どもたち一人一人が、受け止めて考えていって欲しい問題だと思います。