世界の画家たちの伝記絵本のシリーズです。
伝記モノの絵本は文章が長くなりやすいですが、この作品は比較的短い分でわかりやすく「アンリ・マティス」の生涯を描いてくれていました。
えてして後世に有名な作品や偉業を残す人というのは、その人が生きているときはあまり恵まれない状況で、苦しい生活をしていたことが多かったようです。
この絵本の主人公「アンリ・マティス」もそうでした。
“色の魔術師”という人の「色」を絵本で表現するのは難しかったろうなぁと、思いました。
ちなみに邦訳は志多田静さんで、この方はこういったほんとにあったことを描いている作品の翻訳本が多いようです。
この方が携わっている作品はあとがきで、訳者として調べてくださったのか、もともと知っていたのか、
作品に書ききれなかったテーマに関係のあることなども解説してくださっているので、理解が深まり、興味を寄って読むことができます。
小学校の高学年以上のお子さんたちで、特に絵などに興味がある人には読んでもらいたいなぁと、思いました。