長靴下のピッピ 第3弾。
世界一強い女の子ピッピと、隣に住む男の子と女の子が、一緒に南の島で過ごすお話。
日本語版:1965年刊行。原書:1948年出版。
巻末に作者をたずねた小野寺百合子さんの体験談と、翻訳者:大塚勇三さんのお話を収録。
1巻から続けて読んできたが、ますます奇想天外、びっくり仰天の途方もない話が連発。父親の職業が海運業(船の船長)と、副業で南の島の大王(県知事のような感じ)という設定の面白さ。娘が世界一力持ちで、情に厚く、虚言壁なのに素直で大胆。個性的すぎる。これで面白くないわけがない。
ピッピのお話は全部で3冊あるが、もっと書いて欲しかった。ピッピが大人になった話や、ピッピの老後なども是非知りたい。天国の作者に続編をリクエストしたい。
南の島(私はパプアニューギニアをイメージした)で、子どもたちがのびのびと、学校にも行かず、その辺の木の実を取って食べたり、海で遊んだりしながら、ずんずんたくましくなり、いろんな冒険をする様子が爽快。
腰みの一つつけただけで、誰もが細かいことは気にせず、のんきに大胆に過ごしている。島には島のいろいろな問題もあるだろうけど、いろんなしがらみに子どものころからがんじがらめの子ども達(ピッピは除く)には、いい「転地療養」になったらしい。
この子たちが将来、どんなふうに成長していくか、楽しみだ。
やっぱりのびのびと、思う存分楽しい時間を過ごすことは、人間にとって必須栄養素だと思った。
今からでも遅くないから、思う存分、楽しい思い出を作ろうと思った。