たかどのさんの絵本と言ったら『つんつくせんせい』シリーズや
『まあちゃんのながいかみ』の印象がとっても強烈ですが、
この絵本は、たかどのさんの文も落ち着いた雰囲気で、たかどの
さんの妹であるちばさんが描いた挿絵もシックで、「たかどのさんの
絵本」というよりは、「たかどのさんの児童書」みたいだなあと
思いました(『十一月の扉』や『緑の模様画』のような)。
娘も絵本の中を読んだだけでは、作者が誰なのか全くわからなかった
ようです(私もわからないけど)。
そうして、読んでいると3月に行った函館を思い出します。
おんなのこがくらしていた「とおいまち」が、どうしても函館に
見えてしまって(たかどのさんは函館出身だから、という先入観も
あるのですが)。
また訪れたいな。
大人になった私は、この絵本の中の子ども達のように、不思議な気球に
乗ってとおいまちへと行くことはできなくなりましたが、行こうと
思えば、自分の足で、自分の力で、とおいまちに行くことができます。
大人になるっていいこともありますね。