北海道に 小学校の何年間か 住んでいました。
この本を読んで,大きな蕗の下を覗きながら,登下校し
近くの丘の上の野原でひとり,
そっと「コロボックルさん でてきて!」と呼びかけた。
私が持っていたあの本は,
引っ越しを繰り返す間にどこかへ行ってしまったけれど,
子供の本が置いてある所には,
必ず,この佐藤さとるさんの本があって
村上勉さんの挿絵が見れる。
そして必ず手にとって読み返してしまう。
転校を繰り返し,
大きな蕗が生えてない,丘の上の野原も無い場所に住んでも
コロボックルさんが私の近くに居るような気がして
視界の端を,横切る黒い影がいないかどうか,
気にしていた。
「るるる・・・」という早口の声が聴こえないか
気にしていた。
今も子供たちの近くに居るコロボックル。
小学校の図書室の一番下の棚に,
大きな図書館の児童書コーナーに 一番古株の顔をして,
子供たちが手に取るのを待っている。
大人の私は その本がそこにあるのを見つけると
ああ,やっぱりここにもいた と
手にとってパラパラとめくってしまう。
私のそばにいてくれたコロボックル。
いつか私の娘たちのそばにも,お願いしますm(^^)m