ストーリー展開に違いはありますが、最近読んだ「くまとやまねこ」(湯本香樹美:作)と、テーマに似ている気がしました。
主人公の少年は、大のおじいちゃんっ子で、亡くなったおじいちゃんを想い、思い出にむせび泣くのです。
そんな彼に、お母さんはおじいちゃんの形見(?)の赤い大判のスカーフをくれるのです。絵本の中に姿は表しませんが、私はこのお母さんのお父さんが、主人公のおじいちゃんなのではないかと、睨んでいます。
たぶん、自分も悲しみの中にいるのに、息子の、おじいちゃんを想う気持ちを優しく包んで揚げられるこのお母さんは、とても素晴らしと思います。
そして、思い出の中に登場するおじいちゃんが、これまたとても素敵でした。
この絵本は「死」というものを考えなければならないので、中学年以上のお子さんにお薦めしたいと思います。