もう泣かないと和尚さんに約束した泣き虫小僧さん。
使いに行った帰り道のかみなりにも土砂降り雨にもがまんがまん。
泣き虫小僧さんは泣き虫だけれど、弱虫ではないのです。
そしてとてもやさしい小僧さんです。
お母さんとはぐれた坊やを背負って、お寺を目指します。
嵐の中、川の流れが荒れ狂う橋の上。
竜との出会い、その竜が背中に背負っていた子どものお母さんだったこと、なんだか幻想的で、心洗われるように描かれています。
最後には泣いてしまった小僧さんですが、この涙は泣き虫を乗り越えた涙ですね。
最後までがんばった小僧さんに拍手拍手です。
すっきりと読み聞かせのできる良いお話。
離れた場所からでも絵がくっきりしているので、大勢の前での読み聞かせにお奨めです。