たぶん、この絵本は子どもたちより、昔子どもだった30代後半以上の大人たちの方が好きかもしれません。
町も登場する子どもたちの服装も、近所の子を平気でしかれる近所の大人たち(この話ではおじいちゃん)も、昭和の時代と伴に消えてしまったような気がします。
瓦屋根の庭のある家、掃除機ではなく箒とはたき、リモコンではないテレビ、それに縁側。
私たち日本人がいつの間にかなくしてしまった大切な時間がここに描かれている気がしました。
話が少し横道にそれますが、この絵本に登場する紙芝居「黄金バット」は図書館などに行けばまだ見ることができます。実は調べてみたら私が住んでいる地方の図書館には第1話だけ置いてありました。
これは昔の子どもたちが大好きだったシリーズなので、何話もあるはずなのですが……。(さすがに私自身もリアルタイムで読んでもらったことはないし)続きが気になるところです。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
子どもたちに読むときは、前後に自分の子どもの頃のエピソードなど添えてあげると、なお子どもたちが興味を惹くかもしれません。