とても芸術的で、素敵な絵本です。
ひとつのリンゴから生まれるストーリーを、言葉は何ひとつ使わず
ただ洗練された絵だけで最後まで語っていくことに、大変感動します。
私自身、幼い頃にこの本を読みましたが、当時はあまり好きではなかったように思います。
お話も何もないし、ただただ絵を見ているだけでつまらなく感じていました。
でもある時、リンゴから出てきた虫が、蝶になり、卵を産み、またリンゴの中に虫が──
ということに気付いてから、この絵本は奥が深かったのだと感動した記憶があります。
娘はまだ1歳半で、当然この絵本の奥深さに気付くのはだいぶ先になりそうです。
でも今は、リンゴから顔を出した虫に喜んだり、蝶が出てくれば手をぱたぱたさせたり、
そういう楽しみ方で十分だろうと思っています。
自分でこの絵本の奥深さに気付き、「すごい!」と感動している姿を
いつか見ることができたらいいなと思います。