「おきゃくさんがのります」「がたごとがたごと」「おきゃくさんがおります」
たった三文が繰り返されるだけ。
と、思いきや、降りる駅は動物だらけだったり、おばけの駅だったり。最初はその不気味さに首をかしげつつ、一歳の息子に声色を変えて読んでました。
おばけ駅に近づくときには、かすれ声で「がぁ〜多胡ぉ〜とが〜たごぉとぉ...」息子はそれが気に入ったようで、真似して繰り返していました。
はて、一週間読み続けて、人間だった乗客たちが、降りる駅によって、オバケや動物に変身している絵本なのだと気づきました。それからは大人の方が夢中に。どの人間がどのキャラクターに下車後に変身したのか。荷物や洋服を見比べて探したくなるのです。
遊び心溢れたミステリアスな電車の絵本です。