表紙には“くじら”に乗った“ロボット”と“リンゴの木”が、
水平線の薄明りの中進んで行く、綺麗な絵が描かれています。
一見明け方かなぁと思えるのですが、時刻はこご8時前頃。
すりばち島へ“ながれ星”を見に行くところなのです。
“ロボット”と“リンゴの木”と“くじら”という共通項のなさそうな組合せが面白いです。
途中“ロボット”が“リンゴの木”と出会って、一緒に行こうと
土から引っこ抜いたところ、“リンゴの木”にちゃんと足がついているあたり、
読む人によってはナンセンスととるか、ファンタジーととるか分かれそうですね。
この2人、裏表紙ではシルエットですごくいい画になっているんです。
切り抜いて飾りたいくらい。
見せ場の“ながれ星”のシーンでは、
そろそろかなと思ってめくった次のページ、
まさに“降ってきた”瞬間は感動ものです。
宇宙の好きな“たむらしげる”さんの絵本には、夜を舞台に海やくじら、
ロボットや☆が飛んだりする冒険ファンタジーがよく描かれます。
“たむらしげる”ワールドを楽しむツボは、まさに“絵本のように”綺麗な絵を楽しむことと、
自分もストーリーの中に入って一緒に冒険して楽しんじゃうことだと思います。