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文庫版 少年探偵・江戸川乱歩(12) 海底の魔術師」 みんなの声

文庫版 少年探偵・江戸川乱歩(12) 海底の魔術師 作:江戸川 乱歩
絵:藤田 新策
出版社:ポプラ社
税込価格:\660
発行日:2005年02月
ISBN:9784591084236
評価スコア 3.5
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  • 【内容】
    何年も前に沈んだ船から金塊を引き上げようとするおじさんと、横取りしようとする悪者一味の戦いの話。恐ろしい怪物まで現れ、現場は混乱し、少年探偵団と明智探偵の出動となる。金塊の所有者となる人の息子が誘拐され、悪者との知恵比べはいよいよ寂しい漁村に移るが…

    月刊「少年」に昭和30年ごろ、1年間連載された作品。
    ※ハードカバー版は1998年12月にポプラ社から出版される。
    (挿絵:佐藤道明 解説:山前譲)

    【感想】
    ※私が読んだのはハードカバー版。

    海底を冒険する昭和の漫画に、よくありそうな設定が全部出てくるような印象。当時の少年たちが心を躍らせるものを、乱歩先生はよくご存じだったのだろう。
    2018年に初めて読んだが、多少、設定(海底探索の仕方など)に時代を感じるものの、大変面白く読み切れた。読みやすい工夫がなされていて、ミステリーや謎解きだと意識せずに(頭を使わずに)楽しむ事が出来た。

    ダイビングなどをしたことがないが、挿絵を見ながら雰囲気を想像することができた。リアルだが、リアルすぎない絶妙な挿絵。途中に適宜、絵が入ることで、イメージがより鮮明になる。海底の怪物のイメージは人によっていろいろあると思うが、昔の特撮映画のような雰囲気の怪物で、なんだか愉快な感じもした。海底探索の場面は、逃げ場のない小さな探索船に乗って敵の襲来を受けるなど、スリル満点。
    子ども向けの作品であるけど、大人も十分に楽しめる。

    投稿日:2018/02/08

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