お茶目で元気一杯のスーザンの日常が描かれています…。
でも、最後に種明かしのように車椅子に乗ったスーザンが登場します。
スーザンは障害者だったのです。
この絵が最後に有ることにとても大きな意味があると思います。
最初に来ていたらどうでしょう。
日頃町で見かける知らない人の車椅子。
その時に感じるのは同情でしょうか?
憐れみでしょうか?
障害者を見ると無意識に、不自由な事だけがイメージされてしまいます。
この絵本のスーザンを、彼女の願望だと勘違いしてはいけません。
スーザンは障害者ではあるけれど、これだけ元気一杯の普通の女の子なのです。
でも、もできないこともある。
そのように受け取らないと、作者の気持ちは伝わりません。
同じ人間として、同じ仲間として、まるごと受け止めること。
ノーマライズして受け入れること、さりもげなくそんな事を伝えてくれたように思いました。