ピターラビット版「まちのねずみといなかのねずみ」のお話です。
いなかのねずみ・チミーは、やさいかごに入ったまま、町の家に来てしまいました。町のねずみたちは、ごちそうを食べていますが、人間たちの食べ物を命がけで奪ってくるので、チミーは生きた心地がしないのです。
ごちそうには恵まれているけれど、のんびりしたところがない町の暮らし。豊かさはないけれど、のんびりしている田舎の暮らし。その対比がうまく描き出されていると思いました。
どこに居心地のよさを見つけるかはそれぞれの主観ですが、作者は田舎がいいようですね。
私も読みながらどちらがいいのかなと思いました。田舎でも文化的な情報や本があれば、楽しめますが、時には町にも行きたいと私なら思ってしまうかもしれません。
町の暮らしでやせてしまったチミーが田舎に戻って生き生きと生活を始めたのを見て、何だかほっとしました。
自分だけの心地よさって生きている上で必要だなと思います。