科学に対してこんな切り口からの絵本があったとは。
そこに描かれている女の子、エイダは少し不思議な女の子。なんにでも、どんなことにでも疑問を持って、言葉を持つ以前から目と手を(おそらく時には足も)使って検証している。
でもきっと子育てを経験している親なら思うはず。
ーこれはうちの子では?
そして同時に思うはず。
ーエイダの両親ったら寛大すぎる!
実験に夢中になるエイダを許し、尊重している親の姿。諦めにも似た心境かもしれないが、子どもの好奇心や興味の芽を摘まずに大切にしようというその姿が、親の私の心に刺さる。
普段、私は些細なことで子どもに「ダメ!」「待って!」と言っていないだろうか。ついつい先回りして答えを教えていないだろうか。
反省することばかりである。
子どもは生まれながらにして科学者なんだと改めて思う。
その目や手を動かして、少ない経験から結果を予測して実験する様は子どもの成長そのもの。
親は子どもに将来科学者になって欲しいと願うのではなく、その好奇心を見守っていく寛大さが必要なんだ。
そんなふうに、この絵本を手に取った親はきっとハッとするはず。