懐かしい、見たことのある表紙とタイトル、
印象に残っていたお話です。思わず手に取りました。
子どものいないおじいさんとおばあさんが雪で
作った子ども、ゆきむすめは大切に育てられます。
しかし、晴れた日や夏の日には外へ出るのをいやがるゆきむすめ。
そこへ女の子たちが森へ遊びに行こうと誘いに来て…
何とも言えない喪失感、切なさが残るお話です。
息子も何度も読むようせがんできますが
神妙な顔で毎回聞いています。
どうしてゆきむすめが晴れた日、夏の日をいやがるのを
おじいさんたちが分かってあげられなかったのか、
どうして女の子たちは危険な遊びを始めたのか、
どうしてゆきむすめは誘いを断りきれなかったのか、
回避できる選択肢はあったはずなのに…、
悲しい結末になってしまった原因を振り返らずにはいられません。
でも、起きてしまった現実は受けとめなければならない。
このお話を読んだ後はまず、物語に描かれていないその後の、
おじいさんおばあさんたちの姿を想像せずにはいられません。
そこから何を思うか、どんな物語として自分の中で消化するか、
子どもは自分なりにこの結末に解釈をつけるでしょう。
毎回読よみっぱなしにしていますが、息子がもう少し
大きくなったら、どんな感じ方をしたのか聞いてみたいですね。