絵を描いたハリー・ブリスは、「ミミズくんのにっき」の絵が最高でした。
この作品の絵も、細かいところまで描かれていて、風刺が効いているので何度見ても楽しめるものとなっています。
自分の学校を誇りに思っているキーン校長先生は、学校中を見て回って、いつも満足していました。
でも、もっと学校に来る日が増えれば、みんながもっと幸せになれると考えて、最初は土曜日の登校を発表します。
みんなが反対しないのは、キーン校長先生が、みんなのことを第一に考えてくれているのを良く知っているから。
それが、どんどんエスカレートしていくのですが、その度にみんなの表情が曇っていく様は見ものです。
夏休み中も登校ですと言った日には、卒倒している子供やら、涙して抱き合っている子供やら、一人一人が上手に描写されています。
オチはそんなに感動的な結末でなく、一寸拍子抜けの感じです。
物語よりも、絵を見て楽しむ類の絵本だと思います。
アメリカの学校の雰囲気は充分に伝わってくるので、日本の学校との差異を話してみるのも一考でしょう。