迫力のある表紙に惹かれて手に取りました。ページを開くと、うさぎの親子が登場。こうさぎマルクの具合がよくないようです。心配になったおかあさんはお医者さんに連れて行きますが、もぐらのお医者さん、いぬのお医者さん、とりのお医者さん、ねこのお医者さん、魚のお医者さん、森の中にいるどのお医者さんもみな、言うのはへんてこな治療法ばかり。「この子をなおしてくれるおいしゃさんなんて、いないんだわ」とくじけてしまったおかあさんうさぎですが、ふくろうがよい医者がいると教えてくれます。でもそれは「おおかみのおいしゃさん」でした。
オオカミにおびえて子どもを置いて一人逃げ出してしまったりと、ちょっぴり情けないおかあさんうさぎの行動は、自分を見ているようでちょっとバツがわるかったです。
読み終わったあと、裏表紙を見て娘が「ほら、やっぱり。おおかみはお医者さんのリーダーなんだよ」と一言。描かれたお医者さんの集合写真には、人間のお医者さんも動物のお医者さんも一緒です。その中央にはおおかみのおいしゃさんがデンと座っていました。