一人一人に付けられた名前には、「幸せになぁれ」という願いが込められている…。そんなシンプルなメッセージが込められた絵本ですが、とても深い。
毎日、何度も呼びかける子どもの名前。時にイライラして怒鳴るように呼んでみたり…。
すっかり当初の気持ちを忘れていたけど、はっきり思い出しました。
我が子がお腹に宿ったと分かった時から名前について考え初め、響きが良いとか、この漢字がカッコいいとか、画数が良いから…だとかいろいろな理由をつけながらも何度も話し合いを重ね、何ヶ月も悩みようやく決めた名前。
その根底にあるのは他でもない子どもの幸せを願う気持ち。
あぁ、そうだったなぁ…。本当にそうだわ…。
それなのに、もっと○○ができるようになって欲しいとか、細かい要求ばかりしてました。どうでも良いことで子どもを怒ってばかりの私。
赤ちゃんの頃は、この子が幸せになってくれたら。
それだけで良い。それ以上何も望まない…とさえ思っていたのに。
どうして忘れちゃうのかな…。
この絵本は、たくさんの子どもたち、そして大人にこそ読んでもらいたい絵本だと思います。
どんな子も幸せになるために生まれてくるということ…。そう、大人である私たち自身も。
自分に自信が持てなくなった時。
自分が、子どもが、愛されて今ここに存在している…
という当たり前のことを忘れそうになった時に、
そっと開きたい絵本です。