日本の民話ものの楽しさが、よーく引き出された作品だと思います。
小沢先生の楽しい擬態語の数々、簡潔なお話の展開。
“間の良い”しかしおとぼけなキャラのごんべいさんをユーモラスに描かれた飯野先生。
日本の民話絵本の中でも、私好みの作品です。
お話し会で、中学年に読んでみたいと思っています。
猟師のどんべいさんが、獲物を見つけて鉄砲をど〜ん。
『ほほう、さっそく狩猟のシーンか』と、ページをめくって
でも、 どんべえさんは てっぽうが へたくそで、 まだ いちども えものに あたった ことが ありません。
の文に大爆笑。
この後の鉄砲の弾の行き先に笑いながら、アニメーションのような小気味よいほど軽妙なテンポで流れるどんべいさんの強運さに笑いっぱなし。
こういう人って、“間が良い”というか、不器用さを補うような人の良さと運の良さを持っているんでしょうかね。
息子が身をよじり喜んだのが、丸木橋を渡る途中で川へ落ちたページのどんべいさんのアップです。
不器用だけれど、我が身の間の良さに驚き感謝するどんべえさんならではの、“間の良い”人生を過ごせそうですね。